Minerva Schoolsアジア地域統括部長Kenn Ross (ケン・ロス)インタビュー


F:
日本の学生に期待することはありますか?

K:ミネルバ大学にインターナショナル・スチューデント(留学生)という概念はありません。他の国出身の学生と同様のことを求めます。その生徒が、どこの国出身であるかは我々にとっては重要ではないのです。特定の国出身であるからといって入学基準が下がる訳ではありません。

その前提で、日本の学生に個人的なメッセージを送りたいと思います。

私は、アジアに長い間(Kennは20年以上中国に住み、ネイティヴな中国語を話す)住んでいますが、今の日本には国内に閉じこもりがちの人が多いように感じています。歴史を省みれば、非常に外部にオープンだった時期もあります。ただ、今は、内向きだという印象を持っています。

しかし、世界は既に緊密につながっており、これからさらに情報的にも物理的にも緊密につながっていきます。次の時代に向けてより変化に富んだ時代に対応できる人材が求められています。これは、日本だけでなく、アメリカでもドイツでもそうです。このような時代に心配性で内に篭っていては、自分達の文化さえ、継続していくことが難しくなる時代になってきているのではないでしょうか。

ミネルバ大学のカリキュラムは、多様性の中で自分達の文化や国のあり方を考えることを可能にしてくれる素晴らしい体験になるでしょう。日本から多くの皆さんが参画してくれることを望んでいます。

F:ミネルバ大学のような営利大学について、良い噂を聞かない、という親御さんもいます。この点についてどう思われますか?

K:まず、申し上げたいのはミネルバ大学は営利大学ではありません。複数のメディアで営利大学と書かれていますが、これは事実誤認です。ミネルバ大学の運営母体であるMinerva Projectは、大学に提供している学習プログラム他のサービスについて課金している営利企業ですが、ミネルバ大学は、クレアモント大学系列のKeck Graduate Institutesとの合弁事業で、学校法人です。

多くの営利大学が、質の悪い教育を安く提供し、多くの学生に価値の低い学位を発行している事実に対して、親御さんが悪いイメージを持つことは間違っていないと言えます。

ただ、あえてここで、ミネルバ大学が仮に営利大学だったとして、どのような問題があるか、議論してみましょう。学費は非営利大学よりも安い。教員も学習法も従来の大学よりも質が高く、雇用主が欲しがるような学生を育成している… 

問題は、営利か非営利であるかでなく、何を提供しているかなのです。

F:ミネルバ大学のようなMOOCsはどれくらいの速さで大学業界に浸透していくのでしょうか?

K:これも質問を訂正して頂かなくてはいけません。ミネルバ大学はMOOCs(Mass Open Online Courses)ではありませんし、その進化系でもありません。MOOCは授業の参加人数に制限がなく、オンラインで、授業のことを言います。ミネルバ大学は、少人数(18人以下)のセミナー形式で選ばれた学生しか参加できません。またミネルバ大学が提供しているのは、スタンフォード大学やMITのような大学のカリキュラム(システム)であって、単一の授業ではありません。比較の対象ではありません。

さて、ミネルバ大学のような大学はどれぐらいの速さで浸透していくのでしょうか? 正直、私にもわかりません。ただ、創業者のBen Nelsonが言うように、我々の提供しているカリキュラムよりもさらに良いものを既存のトップ大学が提供してくれるようになるのは早ければ早いほど、良いと思いますね!

F:質問は以上です。ありがとうございました。

K:こちらこそ、ありがとうございます。